甘い罠にはご用心

読者である経営者のみなさん、

今、「さほどの労力もなく体裁を整えれば60万円が貰える」と言われたらどうしますか?

興味を示された方が多いのではないでしょうか。

普段「きれいごと」と言っている私でも、一瞬心を動かされます(笑)

 

なぜこの問いかけをしたかというと、

巷で「介護支援取組助成金」の要件変更が話題になっているからです。

これまでの要件は非常に緩いものでしたが、6月24日以降は厳格になりました。

http://www.sankei.com/west/news/160619/wst1606190018-n1.html

 

この「介護支援取組助成金」、

雇用保険に加入している従業員を一人でも雇っている会社であれば、ほぼ申請が可能。

そのうえ改善実績を問わない。

という驚くべき助成金でした。

 

当然ながら申請は殺到。

同時に様々な制度の穴が明らかになってきたため、

・研修の受講者数が被保険者の8割以上であること

・法令を上回る条件を備えた制度を導入すること

・一定の改善効果が見られること

という事業主にとって厳しい要件が加えられた次第です。

 

助成金の厳しさはここにあります。

ある日突然要件が変わります。

しかも今回のように大々的に要件変更をアナウンスしてくれるものばかりではありません。

皮算用していたものが、一夜を境に儚くも消えてしまうこともままあります。

 

助成対象の制度について

「元々取り組もうと思っていた。」

「これを契機に取り組もう。」

というのであれば、これほど良い機会はありません。

是非活用していただきたいです。

しかし、「単に目先のお金が欲しいから」

と取り組むのであれば、私は全力で阻止します。

 

事業運営上キャッシュがどれだけ必要か、ということはわかります。

助成金の金額相当を利益で出そうとすると一体どれだけの売上が必要か、ということもわかります。

「きれいごとを言うな」

「貰えるものは貰いたい」

というお気持ちもよくわかります。

とはいえ、

助成金受給のために変更した就業規則が、

助成金受給のために導入した制度が、

会社の体力に見合わなければ、

一時的に得た助成金の金額では到底カバーしきれないほどの出費を未来永劫し続ける羽目に陥ります。

 

なぜなら、就業規則の不利益変更は法令で厳しく制限されているため、

いったん就業規則に記載した制度や内容は、

助成金の審査対象期間だけでなく、ずっと実施していかなければならないからです。

「制度を維持するのが金銭的に厳しいからや~めた!」

とはいかないのです。

足るを知ることが大切です。

 

説教くさくなってしまいましたが、

甘い誘惑には罠がつきものです。

美味しそうな人参がぶら下がっていても、

「今、わが社にとって必要か?」

「この取り組みが将来的に足枷にならないか?」

と、まずは一呼吸置いて考えてみてください。

 

それでもなお取り組みが必要ならばチャンスです。

お近くの社労士にご相談ください!

 

☆本日のきれいごと

「タダほど高いものはない。鼻先の人参に惑わされることなかれ。」

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